2026年5月下旬 | 兵庫県豊岡・えいき丸 | イカメタル
本業が忙しすぎて、海に出られる日が限られている。
そんな人間が年間20回以上オフショアに出て、しかもイカ釣り用のロッドに10万円を溶かした。
シマノのイカメタルロッドで最高峰に位置する「25セフィアリミテッド メタルスッテ UK-B62-GS 通称ウキウキトップ」を購入して、兵庫県豊岡のえいき丸で初投入してきたからレビューしたい。
【結論】「見て釣る」の意味が初めてわかった

結論から言うと、UK-B62-GSは「別の釣り」だった。
今まで散々やってきたつもりだったイカメタルは、結局のところ手の感度だけを頼りにする釣りだったらしい。それがこのロッドを握った瞬間にひっくり返った。集魚灯の光を受けた穂先がやたら鮮明に見えて、微妙な揺れがそのまま目に入ってくる。
「え、今の乗ってたやん」
去年まで指先でも拾えてなかったアタリが、穂先の動きで丸見えになる。正直、完全に想定外だった。
この日の釣果と状況
| 魚種 | 釣果 |
|---|---|
| スルメイカ | 48杯 |
| ケンサキイカ | 12杯 |
| 合計 | 60杯 |

ただ先に言っておくと、20時10分まで俺はゼロだった。
17:30出船。えいき丸のポイントまで15分。到着してすぐ実釣スタートになったんだけど、船長から「ライト付けて1時間ぐらいしないと釣れないと思います」とアナウンスがあって、その言葉通り19:45頃まで船中ほぼ沈黙。
船中がシーンとしてる中で10万円のロッドを握りしめている状況、なかなか気まずい。
20時過ぎからハイペースになって、俺も20:10頃からようやく釣れ始めた。そこから約3時間で60杯まで持ってこれたのはイカメタルの醍醐味そのもの。
船中トップは餌巻きエギ+餌巻き鉛スッテで90杯超。俺の60杯はシーズン序盤としてはまぁ満足の部類だと思う。
使用タックル

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ロッド | シマノ セフィアリミテッド メタルスッテ UK-B62-GS |
| リール | シマノ 25バルケッタFカスタム 150DH |
| ライン | シマノ セフィア8+ 0.6号(10m×5カラー) |
| メインスッテ | 25号(一部30号・35号も試用) |
使ってみて気づいた3つのこと

① 夜間の穂先視認性が想定外に良かった
去年まで夜の釣りで感じていた目の疲労が、明らかにマシだった。
手感度ロッドだと穂先をずっと目で追いながら手にも集中するという謎のマルチタスクになりがちなんだけど、UK-B62-GSは穂先だけ見ていればいい。集魚灯が当たったときのカラーの視認性は本当に別次元で、今まで拾えていなかった小さなアタリを視覚で捉えられた実感があった。
ちなみに開発側の解説によると、ウキウキトップは「水平〜気持ち上向き」で構えるのが正解らしい。穂先を下向けたまま使うと、掛け合わせがワンテンポ遅れる作りになってるとのこと。言われてみれば、俺が「アタリ見えた」って興奮してた瞬間、無意識に竿先を上げ気味に構えてた気がする。次回はここを意識して使ってみようと思う。
で、使いながら気づいた連鎖がある。
穂先が見やすい → 目が疲れにくい → 集中力がもつ → 眠くなりにくい。
夜釣りで集中力が落ちてくる時間帯でも、穂先を追い続けられる。これは正直想定していなかった効果で、釣行全体のパフォーマンスが上がるとは思っていなかった。嬉しい誤算だった。
② 持ち重りがない
10万円のロッドなので当然といえば当然なんだけど、持ち重りが全くない。長時間の縦の釣りでも腕が疲れにくく、繊細な操作がしやすい。ただこれは「10万円だから当然」の話で、ここに10万円出した理由があるかというとそれは別の話になる。
③ 重めのスッテで本領発揮する
見た目が繊細な穂先なので軽いスッテ専用と思いがちだが、実際は20〜30号の重めのスッテを使ったときこそ穂先がしっかり立ってアタリが明確になる設計。シマノの説明通りだった。
この日は25号がメインで、試験的に30号・35号も使ってみたけど操作感は問題なし。ただシェイキングなどの細かい動かし方は得意じゃないのかなと感じた。
ちなみにこれ、なんとなくの感覚じゃなかったっぽい。メーカー側の解説によると、ウキウキトップの穂先付近はあえて「曲がりすぎない」ように張りを持たせてあるらしい。誘った後に穂先がフニャーンと入って、そこからピタッと止まる——このメリハリで掛けにいく設計とのこと。逆に言うと、細かくちょこちょこ動かすシェイキング系の誘いは、このロッドの得意技じゃないってことなんだろう。俺が「得意じゃないのかな」って感じてたのは、気のせいじゃなかったわけだ。シャクリ・ステイで穂先を読む釣り方にベストマッチするロッドだと思う。
で、10万円出す意味はあったのか

釣果だけで言えば安いロッドで十分なのは間違いない。
これはもう否定しようがない事実で、1万円のロッドを使っていた人が10万円のロッドに変えても釣果が10倍になるわけじゃない。釣りの腕が10倍になるわけでもない。
ただ、仕事が忙しくて海に出られる回数が限られている人間にとって、1回の釣行の密度が上がること、目が疲れにくくなること、集中力が最後まで続くこと——これは釣果に間接的に効いてくる話だと俺は思っている。
あとは単純に「かっこいい道具で釣りたい」という話でもある。
自宅でリールを(意味もなく)セットして、眺めて——道具を所有する喜びまで含めて釣りだと俺は思っているので、セフィアリミテッド メタルスッテ UK-B62-GS ウキウキトップ はその感覚に十分応えてくれるロッドだった。
10万円を「高い」と思う人は間違いなく高い。でも仕事終わりに2〜3時間だけ酒を飲んで10万円溶かすことと、このロッドに10万円出すことの満足感を比べると俺は後者を選ぶ。という話。
こんな人は買え。こんな人は買うな。

買っていい人
・手感度ロッドに慣れてきて、目感度を次のステップとして試してみたい人
・夜間の目の疲れが気になっている中年アングラー
・道具を所有する喜びも込みで選びたい人
・リセールも気にする人。釣具全般はリセールがひどいものが多いけど、セフィアリミテッドシリーズは昔からファンが多く新品価格に手が出ない層の需要も根強い。手放すときに有利な部類のロッドだと思う。
7月以降のイカメタル最盛期に入ると品切れになる店舗も増えることが予想されるが、シーズンオフには在庫が戻る傾向がある。来シーズンに向けて購入を検討しているなら早めにチェックしておくことをすすめる。
買わなくていい人
・細かいロッド操作・シェイキング中心の誘いが好きな人(このロッドの得意技ではない)
・これからタックルを一式揃える人。ロッドだけで10万円出すと、リールやエギまで揃えたときにとんでもない金額になる。順番を間違えるな。
まとめ
初投入で「見て釣る」体験は確実にできた。1回使っただけでは語れないことも正直まだある。
次の目標は大型ケンサキをこのロッドで抜き上げること。メーカーのテストだと1.2kgまで抜き上げ実績があるらしい。大剣(600g)のダブルを抜くようなもんだと。ウキウキトップの真価はそこで分かる気がしている。
シーズン中にもっと使い込んで、続報があれば追加でレポートしていく。
